食後の血糖値が高い状態が続くと、からだの不調だけでなく糖尿病などの病気を引き起こしてしまう危険があります。
血糖値のことがよくわからず、何の対策もしていない方は要注意。
運動や食事で適切な血糖コントロールを行い、健康管理をしていきましょう。
血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖(グルコース)の濃度のこと。
このブドウ糖は食事中の糖質が消化吸収されてできたものなので、健康な人であっても食事の前後で変動しますが、食後の血糖値がジェットコースターのように乱高下する「血糖値スパイク」には注意が必要です。
血糖値スパイクとは、血糖値が正常範囲を超えて急上昇・急降下し、グラフを書くとまるで「スパイク(くぎ)」のような形を示すことから、そう呼ばれています。
医療機関では「食後高血糖」という言葉が一般的に使われているので、そちらの言葉の方がなじみのある方も多いかもしれませんね。
この血糖値スパイクはからだへの負担が大きく、放置しておくと糖尿病や脳梗塞・心筋梗塞などの原因となります。
血糖値スパイクを起こさないために大切なのは、糖質を摂りすぎないこと。
糖質中心の食生活になっている人は特に注意するといいでしょう。
また、運動習慣をつけることも血糖値スパイクになりにくいからだをつくるためにはとても大切ですよ。
血糖値を下げる運動として効果的なものは、有酸素運動です。
この有酸素運動を行うベストタイミングは、血糖値が上昇してピークを迎える食後30分~1時間が最も効果的。
運動することで余分な血糖を上手に消費することができ、血糖値を下げ、体脂肪への変換も抑えることができるのです。
ただし、食事直後は血液が胃に集中していて心臓の血液量が少なくなっているため、いきなり運動すると心筋梗塞などのリスクが高まることもあります。
最低でも食後30分は食休みをとり、最初はゆっくりと歩き、徐々にペースを上げていくといいでしょう。
少し汗ばむくらいのペースで行うウォーキングがおすすめですよ。
血糖値の上昇を招く食材には、ごはんやパンなどの主食や甘いお菓子など、糖質が多く含まれているものがあり、過剰に摂取すると血糖値は上がりやすくなります。
また、よく噛まない早食いの人も血糖値を上昇させやすく、満腹感を感じる前にどんどん食べ進めてしまうので体重増加の原因にもなります。
食事をする時は早食いを避け、ゆっくりと時間をかけて食事を楽しむようにするといいでしょう。
そして、血糖値を上げにくい野菜やきのこ、海藻類など、食物繊維が多く含まれる食材を積極的に食べるように心がけましょう。
糖質の少ない飲み物は、緑茶や無糖の紅茶やコーヒー、豆乳(無調整)などがあります。
砂糖がたくさん入っているサイダーやスポーツドリンクなどの清涼飲料水は極力控えて、糖質の少ない飲み物を中心にとるように心がけましょう。
とはいえ、あまりストイックになりすぎると飲みたくなってきてしまうものです。
糖質の多い飲み物をどうしても飲みたくなった際は、糖質オフ・ゼロや、トクホ(特定保健用食品)の飲料を上手に活用するといいでしょう。