「最近体力が落ちてきた」、「なんとなく、からだがだるい」……そう感じることはありませんか?
このような疲れやすさの原因には、睡眠不足や栄養不足などさまざまありますが、考えられるひとつに「筋力の低下」というものがあります。
「そんなのまだまだ他人事」……と感じている人も多いでしょう。
しかしながら、筋力の低下というのはなんと20代から始まっています。
今回は、筋力の低下がもたらすからだへの悪影響から、筋肉の減少をくい止める対策案までをご紹介しましょう。
筋力が低下すると、少ない筋肉でからだを支えなくてはいけなくなるため、疲れを感じやすくなったり、筋肉の量が少ないことで、血液やリンパの流れが悪くなるため、疲労物質が溜まりやすくなったりします。
また、筋力低下は、日本人の多くが悩んでいる腰痛や肩こり、冷え症、むくみなどを引き起こす要因にもなっていきます。
みなさん、「サルコペニア」という言葉をご存知でしょうか?
筋肉量が減ることによって、筋力が低下し、さまざまな身体機能が低下する状態のことを言うのですが、サルコペニアは、立つ・歩くなどの運動機能が低下する「ロコモティブシンドローム」を引き起こすことにもつながります。
さらにはシニア期に、骨粗しょう症で骨折した際、足の筋肉が弱くなっていて、そのまま寝たきりになり、認知症などを発症するリスクを高めてしまう側面も……。
筋力の低下というのは、想像以上に深刻な問題なのです。
筋力の低下がもたらす悪影響は、健康面だけにとどまりません。
筋肉が衰えると、基礎代謝が下がるため太りやすいからだになってしまいます。
また、別名若返りホルモンと呼ばれる「成長ホルモン」は、筋トレをすることでも分泌されますが、そもそも筋肉が少ないと分泌量も低下するため、肌荒れを起こしやすくなったり、髪のハリツヤが損なわれたりします。
美容面においても、軽視できない問題ばかりですね。
近年、便利な世の中になりました。
交通機関の発達・自動車の普及により移動は楽になり、ネットショッピングの充実で買い物に行かなくてもよくなりました。
しかし、この便利な世の中が、筋肉の衰えを招いている主犯格です。
筋肉を増やすには、からだを動かすことが何よりも大切です。
・車や電車などに頼らず、歩いて行けるところは歩く。
・エスカレーターやエレベータを使わずに、階段をのぼる。
・扇風機をつける時は、リモコンを使わず、本体のボタンを押しに行く。
など、便利なものを少しだけ我慢してみませんか。
これだけでも運動量はグッと上がり、筋肉の維持・増加につながります。
筋肉を維持・増加するためには、食生活も重要です。
中でも重要なのが、筋肉の材料となる「たんぱく質」です。
たんぱく質は、からだに貯蔵しておくことができません。
そのため、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などのたんぱく質を多く含む食品を、毎食1品は食べることが重要です。
「たんぱく質が重要なのは分かったけど、毎食摂るのは難しい」……という場合は、プロテインの商品をうまく取り入れるのもいいでしょう。
忙しくてなかなか食事に重きを置けない方でも、手軽にたんぱく質を摂ることができますよ。