新型コロナウイルス回復期にやるべき検査
2021-07-16

セルスペクト(株)科学調査班編集 
2021年7月16日更新

 

 現在、新型コロナウイルス感染の回復率は90%を越えているものの、再感染した例が多数あり、回復者の多くに後遺症が見られている。新型コロナウイルスは、体内に侵入後、身体の免疫機能を阻害することが、研究からわかっており、これは、コロナ感染者がコロナの免疫(抗体)を、必ず持っている訳ではないことを示している。

 そこで医者や科学者は、回復者もワクチン接種を打つよう勧め、後遺症や、再感染時の重症化を防ぐには、次項の経過観察が必要と述べている。

 

①「IgG抗体」検査

IgG抗体とは、感染やワクチン摂取の直後に作られる免疫系のタンパク質。回復後の数か月以内にIgG抗体が、再感染を防げるレベルまで発生していない場合は、ワクチン接種をして免疫力を高める必要がある。

 

②「全血球算定(CBC)」検査

新型コロナ感染が重症化すると、身体の循環機能が著しく弱る。そのため、循環器系の状態を表す血液細胞「赤血球」、「白血球」、「血小板」の検査をすれば、継続治療が必要かが分かる。

 

③「血糖、コレステロール」検査

新型コロナウイルスは、血中のグルコース(血糖)濃度に影響を及ぼし、血圧の変動を引き落とすことがある。糖尿病1型・2型の人、コレステロール値が高い人、心臓に疾患を持つ人は、血栓症や心臓病などになる可能性があるため、慎重な経過観察が必要。

 

④「ビタミンD」検査

ビタミンDは、免疫機能に重要な栄養素と証明されている。コロナの回復には、この補給が必要とされる。

 

⑤「神経機能」検査

多くの感染者が回復後の数週間、もしくは数ヶ月の中で、神経的、心理的な不調を訴えている。その症状は、頭がぼーっとするなどの思考力の低下、不安、震え、めまい等で、こうした異変を感じたら、早期の検査が求められる。

 

⑥「胸部スキャン」検査

新型コロナの発症時は、肺炎を伴うケースが多い。肺炎のレベルが分かる胸部スキャンは、経過観察で最も重要な検査である。

 

⑦「心臓」検査

新型コロナ感染では、呼吸器・循環器の炎症が起きるケースが多く、中でも心筋炎が大半を占める。胸痛や不整脈などがあった場合は、ただちに心臓検査をすべきである。

 

 

 

引用文献:

  1. CDC: Evaluating and Caring for Patients with Post-COVID Conditions: Interim Guidance https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/hcp/clinical-care/post-covid-assessment-testing.html
  2. The pathology specialist: Recovered from COVID? Post COVID care and health tests you must take. Jun 01, 2021. Metropolis Healthcare
  3. Post COVID-19 Care: Tests You Must Take After Recovering from Coronavirus. May 13, 2021. News 18.

 

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